「受験まであと半年を切ったけれど、今から何をすればいいのか分からない」
「この勉強方法で間に合うのか不安」
秋を迎えて、そんな焦りや不安を感じている受験生や保護者の方も多いのではないでしょうか。
北海道の令和9年度(2027年度)公立高校入試(学力検査)は、2027年3月3日に実施されます。
10月から入試本番までは、約5か月。
この時期は、ただやみくもに勉強時間を増やせばよいわけではありません。
これまでの学習を振り返り、「何を、いつまでに、どこまでできるようにするのか」を考えて、入試本番に向けた勉強へ切り替えていくことが大切です。
まずやってほしいのは、自分の「現在地」を知り、過去問や問題演習の向き合い方を変えることです。
1. 基礎を放置したまま過去問に進まない
10月になると「そろそろ過去問を解かなきゃ」と焦るお子さまも増えてきます。
もちろん、入試独特の形式や問題に慣れることはとても大切です。
しかし、まだ中学3年生の学習範囲を終えていない状況で過去問に取り組んでも、せっかくの過去問を1年分無駄にしてしまいます。過去問は、中3の学習内容に一通り触れてからが望ましいです。
また、過去問を解いて点数が取れなかったときに、「もっと数をこなさなきゃ!」と過去問ばかりを繰り返すだけでは、なかなか点数は伸びません。本当に大切なのは、解いた後です。
できなかった問題をそのままにせず、「なぜできなかったのか」を考え、その原因となる基礎をもう一度確認する。そして、もう一度自力で解いてみる。この地道な繰り返しの先にしか、入試本番で取れる点数の向上はありません。
2. その失点、本当に「ケアレスミス」ですか?
テストや過去問が返ってきたとき、こんな言葉を口にしていませんか?
- 「ここはケアレスミスだった」
- 「これは凡ミス」
- 「解き方はわかってたんだけど……」
- 「次は気をつける!」
塾で生徒の皆さんからよく耳にする言葉です。
確かに、解き方は理解していたのに計算ミスをしたり、答えを書き間違えたりすることはあります。
でも、私は「ケアレスミスだったから仕方ない」「次は気をつける」で終わらせないことが何より重要だと考えています。
なぜなら、ミスには必ず理由(原因)があるからです。
たとえば数学で、本当は「−3」と書くべきところを「3」と書いてしまったとします。
これを「符号のケアレスミス」で片付けてしまうと、反省は「次は符号に気をつける」で終わってしまいます。
でも、実際はどうでしょうか。
- 途中式を書かずに暗算していた
- 字が雑で「−」が見えなくなっていた
- 計算スペースが狭くて書き間違えた
- 時間がなくて焦っていた
- 問題文の条件を読み飛ばしていた
同じ「−のつけ忘れ」でも、原因はさまざまです。
原因が違えば、打つべき対策も変わります。
「ケアレスミス」という便利な言葉で終わらせず、「なぜそのミスが起きたのか?」まで掘り下げて初めて、次の成長につながるのです。
3. ミスを4つのパターンに分けて考える
テストの間違いは、大きく次の4つに分けて整理することができます。
① 知識不足
- 英単語や公式を覚えていなかった、漢字が書けなかった。
→ ミスではなく「知識不足」です。「気をつける」のではなく覚え直すことが必要です。
② 理解不足
- 公式は覚えているけれど使い方が分からなかった、解説を見ればわかるけれど一人では解けない。
→ 「理解不足」が原因です。「なぜそうなるのか」という根本に戻る必要があります。
③ 解き方・習慣によるミス
- 途中式を書かない、問題文の条件に印をつけない、字を雑に書く、単位を確認しない。
→これは知識ではなく「普段の行動習慣」に原因があります。必要なのは「集中すること」ではなく、解き方やプロセスのルールを変えることです。
④ 本当のケアレスミス
- 知識もあり、理解もできており、解き方の手順にも問題がないのに、偶発的に起きてしまったミス。
すべての間違いを④の「ケアレスミス」にしてしまうと、本来改善できるはずだったものまで見逃してしまいます。
「気合い」や「注意力を上げる」のではなく、「途中式を必ず書く」「問題文の条件に線を引く」といった具体的な「仕組み(行動)」でミスを減らす意識を持ちましょう。
4. 10月からは「確実に取れる問題」を増やす
受験勉強というと「苦手を克服しなければ」と考えがちですが、それと同じくらい「今の自分なら確実に取れる問題を増やしていくこと」も大切です。
入試本番で合否を分けるのは、誰も解けないような難問を一問解けるかどうかではありません。
「本来取れるはずだった基礎問題や標準問題を、ミスなく確実に取れるかどうか」です。
「ケアレスミスだった」と言っていた問題を確実に正解できるようにするだけでも、点数は驚くほど安定します。
10月・11月のうちに、入試本番から逆算して「今月はここを完璧にする」という目標を決め、一つひとつ「できる」を積み重ねていきましょう。
受験生と保護者の皆さまに一番伝えたいこと
10月になると、「もう間に合わないかもしれない」と不安になるお子さまも増えてきます。
ですが、ここからの5か月をどう過ごすかで、結果は大きく変わります。
今まで思うように勉強できなかったとしても、過去を後悔しているだけでは点数は変わりません。
「今の自分に何ができるのか」を考え、
- 苦手を一つ克服する
- 毎日英単語をコツコツ覚える
- 「ケアレスミス」で終わらせず、間違えた原因を突き止めて解き直す
そうした小さな積み重ねこそが、数か月後の大きな変化を生みます。
最後に
皆さんもご存知の世界的自動車メーカーであるホンダの創業者、本田宗一郎さんが言っていた言葉で、私の心に強く残っている大好きな言葉があります。
「生まれや才能、環境には不平等なこともある。でも、『時間』だけは誰しもに平等にある」
本当にその通りだなと思います。
得意・不得意やスタート地点は一人ひとり違いますし、世の中には不平等に感じることもたくさんあります。
ですが、「残された約5か月」という時間だけは、すべての受験生にまったく同じ分だけ与えられています。
だからこそ大切なのは、その平等にある時間を「どう使うか」です。
NEXTでは、いきなり「すごい勉強法」をやるわけではありません。
「今、どこでつまずいているのか」「どんなところでミスしがちなのか」という普段の勉強の様子を一緒に見ながら、「じゃあ今日はここからやってみよう」と、一歩ずつ整理していくお手伝いをしています。
ただ「もっと勉強しなさい!」と怒ったり、単に「次は気をつけよう」で終わらせたりするのではなく、「どうすれば次はうまくいくか」を一緒に考えていくような、そんな身近な先生でありたいと思っています。
残り5か月、ただ不安なままカウントダウンを過ごすのはもったいないです。
せっかくなら「ちょっと自分、伸びたかも!」と思える5か月にしてみませんか?
できることから一つずつ重ねて、一緒に本番へ向かっていきましょう!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。