教育は、最高の投資商品ー教育経済学から考える、子育て投資

NEXT代表の竹林です。

先日、ありがたいことにComiruを運営する株式会社POPERさまの講演にお招きいただき、全国の学習塾経営者の前でお話をさせていただきました。私たちNEXTも、皆様の支えのおかげで、全国的にも少しずつ注目される塾になってきました。本当にありがとうございます。

といいましても、私の話はあくまでも前座でして…(笑)地方で塾経営をする立場としてお話させていただいたのですが、この講演のメインは、数々のメディアで引っ張りだこの教育経済学者・中室牧子氏と、カリスマ英語講師・安河内哲也氏、そして人気番組・プロフェッショナルにもご出演された教育実践家の菊池省三氏3名のお話です。

私も、登壇者の特権を使って、皆様のお話を間近で聞かせていただきました。
もちろんセミナー全体を通してたくさんの学びがあったのですが、その中でも私は中室先生の著書をよく読ませていただいており、皆様にもご紹介してきましたので、改めて基調講演の中で中室先生がお話されていた内容で、私が特に皆様に知っていただきたいと思った内容をここでシェアさせていただければと思います。

経験で語られる教育。経験では語られない経済。

一般に指導方法や勉強方法について、自分ではこうやってきた、ああやってきたと語ることが多い教育の分野ですが、教育政策・行政を決める場においても、理論や統計を無視して経験で語られることが非常に多いそうです。

経済政策について決めるときには、誰も自分の経験談でその方針を決めたりはしません。でも、教育は一億総評論家。本当にそれが正しいのか、あまり検討されずに、個々人の経験を元に意思決定されることが非常に多い分野です。

実は、私たちが学習塾を創業した理由の1つがここにあります。
学校の先生も、塾の先生も、よい教え方・結果の出る仕組みを考え実践するというのが理想だと思いますが、実態は自分が幼い頃に習ったやり方を踏襲するというものばかりです。
それは、子育ての現場も同じではないでしょうか?もちろん、子育てについて情報を収集され、日々試行錯誤されている方もいらっしゃると思います。(責めるつもりは全くありませんが)忙しさの中でそうした情報収集をすることができず、ついつい自分が親から受けてきた関わり方をそのままわが子に転じて実行しているだけという方も多いのではないでしょうか。

時代は大きく変化し、子どもの数も、社会のあり方も昔と大きく変わっています。しかし、子育ての現場は、この間数々の実践家や学者が提唱するノウハウ・理論の積み上げを無視し、ずっとアップデートされないままになってしまっています。それどころか、スマートフォンなどの技術のアップデートや、共働きの一般化に全く対応できず、子育ての現場は侵食されるばかりです。

理論や方法を学び、実践する。その理論・方法を皆様にもご紹介し、ご家庭でも活かしていただくことで、子育ての場を豊かにしようというのが私たちの考えです。

教育投資は、株式投資よりも高リターン

中室先生は、教育に対する投資は非常にリターンが大きく、魅力的なものだといいます。
過去50年間の株式市場の平均投資収益率は5%だそうですが、これに対して教育の平均収益率は8%だというから驚きです。教育への投資は、株への投資よりもリターンが大きいのです。

この数字は最も投資効果の高い幼児教育において質の高い教育を施した場合のものですが、それ以外の教育段階においても、教育に対する投資効果は非常に魅力的なものです。

大卒者と高卒者の生涯年収を比較し、大学に入るために必要な勉強時間で割ってみると、1時間あたりの学習は3万円ほどの収入の底上げ効果があるとも言われています。
言い換えれば、勉強の時給は3万円なのです。私は塾の経営者ですから、そりゃそう言うだろうと言われてしまえばそれまでですが、実際に世界各国の国や地方で切り取ってみても、教育投資が積極的なところでは生涯得る収入が高くなり、犯罪率が下がり、生活保護率が下がるというのは、もはや世界の常識です。

教育にも存在する、「複利」の力

相対性理論で有名なアインシュタイン氏。そのアインシュタイン氏が、人類史上最大の発明と呼んだものがなにかご存知でしょうか?
それは”複利“です。アインシュタイン氏は、「複利は人類史上最大の発明である。知っている者は複利で稼ぎ、知らない者は利息を払う」と言ったそうです。

複利とは、利子にも利子がかかり、雪だるま式に増えていくものをいいます。ローンの残高がなかなか減っていかなかったり、投資家がどんどんお金持ちになっていくのはまさに複利の力です。

実はこの力は、教育でも働いています。もともとの学力に、教育を施して伸びた部分が利子だと考えてください。この新たに知ったこと・できるようになったことを使って、また新たな学びや技術を習得していきます。多くの知識・技術は階層型になっていますから、低次のものを習得してからでないと高次のものを習得できません。学べば学ぶほど、高次のものに触れることができ、それは収入や能力として人に蓄積していきます。

中室先生は、これを教育の複利の力と紹介されていました。この教育の複利の力を活かし複利を稼ぐのか、利息を払うのかは私たち次第です。

まとめ

勉強だけで子どもたちの大切な時間を埋める必要はありません。スポーツの経験も、大きな投資効果があります。しかし、スマートフォンでショート動画を見たり、ゲームをしてしまう”ついつい時間”の積み重ねを勉強に振り替えることで、大きな投資効果が得られます。改めて、時間・お金の優先順位を考えるきっかけになれば幸いです。

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