NEXT代表の竹林です。
弊社では、クレドと呼ばれる12か条の行動理念を定めています。
全従業員が、クレドをまとめたカードをネームカードの内側に忍ばせ、毎日の反省会でその日の指導の共有と行動理念に沿った行動を考えるショートワークを行います。
そのクレドの1番が「隙あらばアクノレッジ(承認)する」というものです。
アクノレッジとは?
アクノレッジというのは、承認という意味です。
承認には、存在の承認、行動の承認、結果の承認があります。
存在の承認とは、あなたはいてくれるだけでいいんだよ。ここにいていいんだよ。という承認です。
弊社でいえば、あいさつに名前を添える、名前で呼ぶなどの取り組みをしています。
行動の承認とは、結果の如何を問わず、行動したことを認めてあげる承認です。
途中式を省かずに書いた、イコールを揃えて書けた、宿題をやった、テスト勉強をしたなどがあげられますね。大事なのは、”結果の如何を問わず”です。テストで点数を取れなかったときに、なんで取れなかったの!となりがちですが、「やるべきことをやったかどうか」が大切です。やるべきことをやっていれば、結果につながらなかったとしても認めてあげるのが行動の承認です。
最後の結果の承認は、成果が出たときにその成果を認めてあげる承認です。
私たち大人が大好物なのがこの結果承認ですね。
子どものときに嫌だった親の声掛けは?
私たちがついついやってしまう結果承認ですが、私たちが子どもの時、親にかけられて嫌だった声掛けはどのようなものだったでしょうか?
同じ声掛けを繰り返してしまっていると感じたら、いまが改めるチャンスです。
私は、100点を取ったら褒めてくれて、それ以外はひどく叱られるという家庭で育ちました。いまでこそカミングアウトできますが、当時は100点以外のテストは隠していましたね。
結果は、行動した結果のおまけです。目的に向けて行動すれば、タイミングこそ思い通りにはなりませんが結果に近づきます。でも、このタイミングが思い通りに行かないというところがミソで、だから途中で多くの人が努力を放棄してしまうんですよね。
そこで努力を続けられるように、エネルギーをチャージしてあげる。それがアクノレッジ(承認)なんです。だから、私たち親が子どもたちに声掛けすべきは、存在と行動の承認です。結果の承認は、一緒に喜ぶ、一緒に落ち込むくらいでいいんです。”一緒に”がポイントです。結果が出なくて喜んでいる人はいません。子どもたちだって同じです。だから、追い打ちをかける必要はありません。
大事なのは、目的に向けた行動を棚卸しし、行動が持続するようにアクノレッジすることです。
ある保護者の方のすごい声掛け
私たちNEXTでは、およそ月1回(面談時期を除く)のペースで、学習報告をしています。保護者の皆様には、お忙しいところ対応いただき、本当に感謝しかありません。
先日、あるご家庭に学習報告のお電話をしました。保護者の方が電話を切ろうとしたとき、電話口で(電話が切れる前から)「すごいじゃん!!」とお子様にすかさずアクノレッジをしてくださいました。
私はそのことが非常にうれしく、ありがたいなと思いました。褒められた生徒さんは、きっとこの調子で頑張ろうと思えます。すごくうれしかったと思います。本当に素晴らしい関わりをしていただき、頭が上がりません。
アクノレッジの力
話は変わりますが、私は小学1年生のときに学習発表会の準備で、魚の絵を切り取る作業をしていました。その時、担任の先生がみんなの手を止めさせて、「みんなこれ見ろ!すごい丁寧だろ!こんなふうにやるんだよ!」とクラスの大勢の前で褒めてくれたことがありました。
正直、その先生とのやり取りで他のことはほとんど記憶にありません。そして、クラスメイトもこんなやり取り覚えていないと思います。(笑)でも、私にとってはその言葉は特別な力を持っていて、自分って手先が器用なのかも!といまでも自信になっています。
それほどまでに、アクノレッジの力は強力です。不安を煽る声掛けや脅すような声掛けをついついしてしまいますよね。でも、せっかく授かった我が子です。アクノレッジで前向きに育てたい。
これからもお電話のあと、ご家庭での温かいお声がけをいただけますと幸いです。