NEXT代表の竹林です。
NEXTでは、9月末から生徒面談、10月下旬から保護者面談がスタートしました。NEXTでは、一人ひとりの成績や学習状況を月に一度チェックし、指導戦略の練り直しを行っているのですが、実はこの時期に冬期講習でどのようにレベルアップしてもらうのかを検討し、生徒さんや保護者の皆様にご説明しています。
そんなとき耳にするのが、今日のテーマにもある「こんなに勉強しなきゃダメ?」という一言。
これって、おそらく生徒さんだけじゃなく、保護者の方もお感じになられている方もいるのでは?と思います。
今日は、一度このモヤモヤとしっかり向き合ってみたいと思います。笑
もちろん、私は塾経営者なのでポジショントークに聞こえると思いますが…
大学卒業後は大手の学校法人で学習指導はもちろん、進路・就職の指導や新人指導、採用リクルーターをずっとしてきましたし、その後独立してからは学習塾の講師としての仕事に加えて、会社経営全般、人の採用・育成にもずっと携わってきました。この立場から、いまの私の考えをご紹介したいと思います。
結論、自分が良ければどういった選択でもいい。
突き放すようですが、結論本人の考え次第だと思います。勉強を全くしてこなかったという人でも、お金持ちで幸せな人もいます。勉強をしてきたという人でも、思ったように人生進んでいない人もいる。勉強した人、できる人が偉いという訳でもない。結局、人それぞれですよね。
では、一度立ち止まって、皆さんのイメージの中で成功している人、人生楽しそうだなと思う人ってどんな人でしょうか?
私のイメージ上で、私の周りの成功している人は、思い切りがあって、そこでそんなことしちゃう?よくやるな〜、できるな〜と思う人です。どこに勝算があるんだか、挑戦できちゃう人です。
例に挙げるのも恐縮ですが…大谷翔平選手の努力の量や徳の積み方…真似できません笑
私の旧友で勉強が苦手だった人の中にも、自分で商売をして豊かに暮らしている人がいます。自分が勤めた会社でその商売のノウハウを学んで、自分で始めちゃうんです。すごい。
もちろん、自分で商売をやっている人が偉いという訳ではありません。私の以前の職場の上司も、ここぞというときの判断力があり、ダイナミックにメスを入れて現場を良くしていく人がいました。
いろいろとまとめると、その人たちって、自信をもってるんじゃないかと思うんです。
自信(自己肯定感)が人生を切り拓く
日本人は、諸外国と比べて、自己肯定感が低いことで知られています。そう、みんな自信がないんです。自分に価値がある、力があると感じていません。
例えば、海外の旅行客に「日本語話せる?」と聞いたら、「アリガト〜」みたいな一言だけで自信満々に話せると言ってきますよね。笑
ところが、日本人は、小学校〜高校卒業までで10年間英語を勉強していて、少しは英語がわかっても、「私は英語を話せない」といいますよね。
きっと、日本の教育の中で、子どもたちに成功を味わわせて、たくさん褒めて…みたいなプロセスが足りないんだと私は思っています。
海外での教育の中には、子どもたちの自主性に学習内容そのものを任せてしまうものもあります。現場では、子どもたちそれぞれが、それぞれのゴールに向けて頑張る。それを助ける。評価する。
それだと年齢や学年で区切った到達度では物足りなくなると思いますが、それでも自己肯定感は積み上がるのかもしれません。
一方、日本をはじめとする東アジア型の教育は、積み上がっていく学力を評価するのではなく、目標との差分に注目してしまいます。だから、できていない部分にばかり目が行き、自分はできない…となってしまうのかもしれません。
先の話に戻ると、やっぱり自信が大事かなと。日本の教育制度や文化は、そう簡単には変わらないでしょう。しかし、この枠組みの中でも自信をつける方法があるはずです。
それぞれの子どもにあった、自信のつけ方があるはず!
スポーツが得意な子はスポーツで自信を伸ばせばいい。勉強が得意な子は勉強で自信を伸ばせばいいと思います。
しかし!!私がそうだったんですが、私はプールの授業が大の苦手…。泳げないんです。
そうすると、なんか、プールが苦手なだけなんだけど、他まで自信がなくなってしまう。
こんなこともあると思います。
得意じゃなくてもいいんです。苦手なことがあってもいいんです。でも、自信を失わせてはいけない。
というか、子どもたち全員に、自信もって欲しい!と強く思います。
結局、人はみんな違いますから、ある物事を習得するのに得手不得手もあるでしょう。スッと入っていく人もいれば、なかなか入っていかない人もいる。
でも、学校は待っていてくれないんです。時間をかければできることですら。
だから、私たちは時間をかけたい。人より早く取り組む。先に始めてみる。量を多くやってみる。ゆっくりやってみる。いろいろと試行錯誤をして、自分の自信のつけ方を見つけるんです。自分の取扱説明書があればいいんですが、それがないものですから自分で試行錯誤しなきゃいけない。それが広い意味で勉強なのではないか?と思います。
大事なことは、勉強の内容ではない。
塾経営者のくせに、こんなことを言ったら怒られるかもしれませんが…私は勉強の内容そのものよりも、問題の乗り越え方を勉強することに勉強の価値があると思っています。
変化の激しい時代で、勉強すべき内容も変わっていきます。実際、教科書の中身を見てみてください。保護者の皆さんが知っている歴史上の人物の名前が変わっていたり、用語がなくなっていたり、変わっていたり、新しく増えているものもたくさんあります。
そうしたとき、教科書の内容はネットで調べればすぐに出てきます。最新の知見もAIが教えてくれます。だから、勉強の内容そのものの価値って、もちろん大事なんですが、それがすべてではないと思うんですね。
それよりも大切なのは、例えばテストがあるとして
・いつから始めたらこのくらいの量のタスクが終わるのか、間に合うのか、結果が出るのかという見積もりや算段
・どうしても覚えておかないといけない内容をどうやったら覚えやすいのか?
・結果が出なかったときに、どうやり方を改善していくのか?
・テスト勉強のやる気が出ないとき、どうやったら頑張れるのか?
・どんなときに自分はサボってしまうのか、どんなとき頑張れるのか?
・誰の、どんなサポートがあれば、乗り越えられるのか?
とかだと思うんです。
これは、勉強の内容を忘れたり、使わなくなったあとでも、一生使うスキルです。
いわゆる「問題解決能力」とでも言うやつでしょうか。
悲しいんですが、これって、それだけ単独で勉強できるものじゃありません。一生懸命、勉強してみないことには、全くこの核心的な部分に触れないんですね。
それも、その方法が万人共通ではなく、人によって違うから、努力する中で気づきや学びを自分で得なければ、他人が教えてあげられるものではないんです。
※勉強が苦手だけど成功している皆さんの周りの「アイツ」は、実はココに長けているはず?(もしくはただの運ということもあるかもしれませんが笑)
大人になったときには、みんなある程度たどり着くんじゃないかと思います。でも、そのときには、もう職業も生活も固定されていて、もっとよい人生にワープするのは簡単なことではなくなってしまいます。
だから、人生2周目みたいな、早くにこの価値に気づいている人が、幸せを勝ち取っているんじゃないでしょうか。この記事を読んで、我が子に勉強させたいと思った方は、ぜひ将来の夢や目標に触れながら、勉強をする意義や価値をお子さんと話してみてください。勉強は脅されてするものではありません。価値があるからするものです。この記事を読んで、勉強させなくていいや。というのももちろん自由です。それもいい選択です。
私たち塾の役割は、勉強という大きくて、固くて、クセが強くて食べにくい、消化しにくい、だけど栄養満点で身体にいいモノを、細かく刻んだり、クタクタになるまで煮たり…いろんな調理法、レシピの紹介を通して、美味しく食べてもらうことだと思います。そして、それを最終的にみなさん自身に習得してもらい、自分で料理できるようにしてもらうことです。
とにかく、やるならやるで、勉強は前向きにしてほしい!そうすると伸びが違います!食欲がない人に、調理法、レシピを紹介しても、そもそも必要としていませんよね…笑
みんなに自信を与えられる塾づくりを目指して、これからも取り組みを進めて参りますので、よろしくお願い致します!